2017年12月14日木曜日

日弁連主催「多発する子どもの甲状腺がん〜福島県民健康調査はこのままで良いのか〜」に参加

12月6日(水)日弁連主催「多発する子どもの甲状腺がん〜福島県民健康調査はこのままで良いのか〜」に参加しました。久々の衆議院議員会館です。

澄み渡る青空、黄金色の銀杏並木、真っ白な国会議事堂。
コントラストが美しかったです。
100名超の方が参加されていました。
日弁連主催ということで弁護士さんが多そうでした。

「息子のがんは自覚症状のない5mmのがんでリンパ節に転移していました。声帯や他の部位に転移していたらと思うと早期発見できてよかったと思います。」

県民健康調査の結果、息子さんが小児甲状腺がんと診断された親御さんの声。自分の息子が同じようなことになったら…と思うと本当に切なくなります。他人事ではありません。

東京でも5人が「3・11甲状腺がん子ども基金」の支給がされており、さらに、福島県外の子どもは検査がされていないため発見が遅れ、診断を受けた時には重篤になっているとの報告。(県外のアイソトープ治療をした子どもは福島県の10倍以上の比率)


甲状腺ガン(乳頭ガン)は、本来、予後が良いのだが、チェルノブイリ原発事故後の調査では肺転移が多い傾向が見られたという、医師である国会議員からの話もありました。

それにも関わらず、福島ではこの検査を縮小しようという動きがありました。ご参加くださった環境省の方は「今後も行っていく」と明言されていましたが、下記スライドのような動きがあったことは事実です。




また、今回「県民健康調査甲状腺検査の経過と問題点」を報告された井戸謙一弁護士(日弁連保菓子日本大震災・原子力発電所等事故対策本部委員)からは、チェルノブイリ事故の際の小児甲状腺がんのデータも示されました。これは小児甲状腺がんが放射線による影響と認められる根拠となったデータです。

小児甲状腺がんが放射線による影響と認められる根拠となった
チェルノブイリ事故後のデータ。小児甲状腺がんは唯一、
原発事故の影響とWHOも認めています。
.
事故当時(1986年4月)に子どもだった甲状腺がんの子は、
9720人中31人。事故後に胎児となった子どもは9470人中0人。
.
つまり、福島原発事故後に生まれた子どもの甲状腺がん検査を行えば
チェルノブイリ事故と同傾向なのか否かが判明する、ということです。


様々なデータを示した井戸弁護士の結論。

井戸謙一弁護士の結論

検査の縮小ではなく、拡充。

これは私たちも心から望みます。福島県外でも、必要に駆られて、市民団体や自治体による子どもの甲状腺エコー検査が行われています。しかし、本来的には国が責任をもって主体的に行うべきですよね。

井戸弁護士の報告はユープランの三輪さんが配信してくださっていますので、是非、観てみてください。20分ほどです。


◆20171206 UPLAN【抜粋】井戸謙一「県民健康調査甲状腺検査の経過と問題点」
https://www.youtube.com/watch?v=cn0eo2eeVB8


また、今回、いつもの放射能関連の集会と少し違うなと感じたのは、参加した国会議員の顔ぶれです。


<参加した国会議員>
初鹿明博 衆議院議員(立憲民主党、厚生労働委)
堀越啓仁 衆議院議員(立憲民主党、群馬選出)
川田龍平 参議院議員(無所属、民進党会派所属⇒立憲民主党に入られましたね。)
菊田真紀子 衆議院議員(無所属の会、新潟4区)
吉田統彦 衆議院議員(立憲民主党、愛知、医師)
高井崇志 衆議院議員(立憲民主党)
阿久津幸彦 衆議院議員(立憲民主党)
青山雅幸 衆議院議員(立憲民主党、静岡)



あら!みんな立憲民主党!

しかも、マイクを渡されると、通り一遍のご挨拶ではなく、深堀した発言をされている方が多い気がしました。

(゚д゚)!(゚д゚)!(゚д゚)!

国会は先週末で終わりましたが、今回いらした議員のみなさんのところにはご挨拶にいってみた方が良いのかもしれない・・・と、帰りの地下鉄で思いました。